SQL Server Express LocalDBを使おう
Visual Studio 内でデータベースを手軽に扱える SQL Server Express LocalDB という SQL Server の簡易版が存在します。
機能は限定されていますが、データベース操作の勉強をするには、手間が要らず便利です。
今回の記事では、この SQL Server Express LocalDB のインストールからプロジェクトの作成手順を解説します。
SQL Server Express LocalDB の詳しい内容は、以下のマイクロソフト公式サイトを参照してください。
SQL Server Express LocalDBのインストール
まず、SQL Server Express LocalDB のインストール手順を解説します。
Visual Studio Installer を起動して、「ワークロード」タブから「.NET デスクトップ開発」選択し、「インストールの詳細」で以下の画像のようにチェックを入れます。
ここでは必要最低限のライブラリーを導入していますので、もし必要であれば、他のライブラリーにチェックを入れても問題ありません。
その次に、「データの保存と処理」を選択し、「インストールの詳細」で以下の画像のようにチェックを入れます。
「変更」ボタンを押下して、選択したモジュールをインストールします。
プロジェクトの作成
今回は、C# .NET8 用の MVCフレームワーク「ASP.NET Core Web アプリ (Model-View-Controller)」のテンプレートを使用して、MvcApp2 というプロジェクトを新規に作成します。
プロジェクトの具体的な作成手順は、こちらの記事を参考にしてください。
データベースの作成
まず、データベースファイルを配置するフォルダーを作成します。
ソリューションエクスプローラーを開き、プロジェクト(MvcApp2)直下に「AppData」という名前でフォルダーを作成します。
※フォルダー名は任意です。
メニューバーから「表示」→「SQL Server オブジェクト エクスプローラー」を選択します。
「SQL Server オブジェクト エクスプローラー」を開き、「SQL Server/(localdb)\MSSQLLocalDB」配下の「データベース」を選択し、右クリックから「新しいデータベースの追加」を選択します。
データベース名を入力し、データベースの場所に先ほど作成した「AppData」フォルダーを指定して、「OK」ボタンを押下します。
※ここでは、データベース名を「TestDb」としています。
ソリューションエクスプローラーを参照して、「AppData」フォルダー配下に入力した名前のデータベースファイル(TestDb.mdf)が作成されていることを確認します。
テーブルの作成
データベースの作成が完了したら、次にテーブルを作成します。
SQL Server オブジェクトエクスプローラーを参照し、作成したデータベースの配下にある「テーブル」フォルダーにカーソルを合わせ、右クリックから「新しいテーブルの追加」を選択します。
テーブルのデザイン画面が表示されるので、テーブルの各項目を入力していきます。
テーブル名は、赤枠の部分で変更します。(デフォルトは「Table」)
テーブルの項目を入力していくと、下部に表示されているCREATE文が連動して作成されます。
項目の入力が完了したら、「更新」を押下します。
「データベース更新のプレビュー」画面が表示されるので、内容を確認して、「データベースの更新」ボタンを押下します。
テーブルの作成が成功すると、下部の「データ ツール操作」に「更新が正常に完了しました」というメッセージが表示されます。
データの登録
テーブルを作成したら、データを登録します。
メニューバーから「ツール」→「SQL Server」を選択し、右クリックから「新しいクエリ」を選択します。
「接続」画面が表示されるので、「サーバー名」に「(localdb)\MSSQLLocalDB」を選択し、「接続」ボタンを押下します。
クエリ画面が表示されるので、INSERT文を記述し、作成したデータベース(ここでは「TestDb」)を選択して「▶」を押下します。
なお、日本語の文字化けを防止するため、日本語のデータをインサートする場合は、「N'〇〇'」のように項目の先頭に「N」付けます。
正常に実行されたことを確認します。
SELECT文でデータが作成されていることを確認します。
この時、SELECT文を選択した状態で「▶」を押下すると、SELECT文のみ実行されます。
何もしないで「▶」を押下すると、INSERT文まで実行されてしまうので、注意が必要です。