四則演算のやり方
Pythonは、複雑な数式も扱うことができますが、今回は基本的な四則演算のやり方を説明します。
四則演算記号の種類
Pythonの四則演算記号には、以下のような種類があります。
+ | 足し算 |
- | 引き算 |
* | 掛け算 |
/ | 割り算 |
// | 商 |
% | 余り |
** | べき乗 |
四角形の面積を求めるスクリプト
一番単純な例として、四角形の面積を求めるPythonスクリプトを作成します。
コマンドプロンプトから値を入力するために、input()関数を使います。
また、そのままでは文字として認識してしまうため、int()関数を使って受け取った値を整数に変換します。
1 2 3 4 |
a = int(input("縦の長さ:")) b = int(input("横の長さ:")) print("面積 = ", a * b) |
実行例
> python area1.py
縦の長さ:3
横の長さ:4
面積 = 12
小数を使って四角形の面積を求める
上記のPythonスクリプトは、整数しか扱えません。
小数を含む値を使って面積を求めたい場合は、どうすればいいのでしょうか?
Pythonでは、標準で浮動小数点数を表すfloat型というのがあります。
float型を使って小数点を計算するPythonスクリプトは、以下のようになります。
1 2 3 4 |
a = float(input("縦の長さ:")) b = float(input("横の長さ:")) print("面積 =",a * b) |
実行例
> python area2.py
縦の長さ:1.9
横の長さ:2.3
面積 = 4.369999999999999
小数を使って正確に四角形の面積を求める
上記の実行例では、面積が4.37になって欲しいところを、4.369999999999999となってしまいました。
float型では正確な小数計算ができないため、想定したものとは違う結果になる場合があります。
正確に小数の計算をしたい場合は、Decimal型を使います。
ただし、Decimal型は標準では組み込まれていないため、インポートする必要があります。
Decimal型を使ったPythonスクリプトは、以下のようになります。
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from decimal import Decimal a = Decimal(input("縦の長さ:")) b = Decimal(input("横の長さ:")) print("面積 =",a * b) |
実行例
> python area3.py
縦の長さ:1.9
横の長さ:2.3
面積 = 4.37
想定した結果が出力されました。
代入演算子を使おう
計算結果を同じ変数に代入することもできます。
代入演算子の種類
Pythonの代入演算子には、以下のような種類があります。
変数 += 値 | 変数に右辺の値を加えた値を、再度変数に割り当てる |
変数 -= 値 | 変数から右辺の値を引いた値に、再度変数を割り当てる |
変数 *= 値 | 変数に右辺の値を掛けた値を、再度変数に割り当てる |
変数 /= 値 | 変数を右辺の値で割った値に、再度変数を割り当てる |
変数 //= 値 | 変数を右辺の値で割った値の整数部分に、再度変数を割り当てる |
変数 %= 値 | 変数を右辺の値で割った余りに、再度変数を割り当てる |
変数 **= 値 | 変数を右辺の値でべき乗した値に、再度変数を割り当てる |
実行例
>>> a = 10
>>> a
10
>>> a += 10
>>> a
20
>>> a -= 5
>>> a
15
>>> a *= 2
>>> a
30
>>> a /= 2
>>> a
15.0
>>> a //= 2
>>> a
7.0
>>> a %= 5
>>> a
2.0
>>> a **= 3
>>> a
8.0