NumPyを使うための事前準備
NumPy(Numerical Python)は、Pythonで様々な科学技術計算をするための基本的なパッケージです。
Pythonにはmathという数学用の標準モジュールがありますが、NumPyでは多次元配列の計算を簡単に高速に行うことができます。
今回の記事では、多次元配列の使い方を説明します。
NumPyのインストール
NumPyを使うには、インストールする必要があります。
NumPyのインストール方法はいくつかありますが、ここではコマンドプロンプトからpipコマンドを使ってインストールします。
pip install numpy
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>pip install numpy Collecting numpy Downloading numpy-1.20.2-cp38-cp38-win_amd64.whl (13.7 MB) |████████████████████████████████| 13.7 MB 6.8 MB/s Installing collected packages: numpy Successfully installed numpy-1.20.2 |
NumPyのインストールの確認
コマンドプロンプトから以下のコマンドの実行して、NumPyがインストールされていることを確認します。
pip list
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>pip list Package Version ---------- ------- matplotlib 3.3.4 numpy 1.20.2 |
NumPyのインポート
NumPyのモジュールを使うために、インポートします。
AS句を使って「np」と省略するのが一般的です。
import numpy as np
NumPyの基本的な使い方
準備が整ったらNumPyを使ってみましょう。
配列を作る
NumPyで配列を作るには、array()メソッドを使います。
オブジェクト名 = np.array(配列)
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>>>import numpy as np >>>arr = np.array([1,2,3]) >>>arr array([1, 2, 3]) |
配列を使って計算をする
NumPyの特徴として、作成した配列に対して計算をすることができます。
以下の例は、上記で作った配列に対して、四則演算と配列同士の掛け算をしています。
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>>> arr + 1 array([2, 3, 4]) >>> arr - 1 array([0, 1, 2]) >>> arr * 2 array([2, 4, 6]) >>> arr / 2 array([0.5, 1. , 1.5]) >>> arr * arr array([1, 4, 9]) |
多次元配列を作る
NumPyでは、簡単に多次元配列を作ることができます。
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>>> arr = np.array([[1,2,3],[4,5,6],[7,8,9]]) >>> arr array([[1, 2, 3], [4, 5, 6], [7, 8, 9]]) |
多次元配列を使って計算する
上記で作った多次元配列に対して、四則演算と配列同士の掛け算をしています。
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>>> arr + 1 array([[ 2, 3, 4], [ 5, 6, 7], [ 8, 9, 10]]) >>> arr - 1 array([[0, 1, 2], [3, 4, 5], [6, 7, 8]]) >>> arr * 2 array([[ 2, 4, 6], [ 8, 10, 12], [14, 16, 18]]) >>> arr / 2 array([[0.5, 1. , 1.5], [2. , 2.5, 3. ], [3.5, 4. , 4.5]]) >>> arr * arr array([[ 1, 4, 9], [16, 25, 36], [49, 64, 81]]) |