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計算尺の使い方【第7回 対数】

 

 

計算尺を使った対数の求め方

計算尺を使うと、10を底とする常用対数の小数部分である仮数を求めることができます。
対数は高校の数学で習うと思いますが、少しおさらいをしておきましょう。

 

対数とは何か?

対数とは、指数とともに非常に大きな値や非常に小さな値を扱うのに便利な数学の道具です。
対数と指数は表裏一体の関係にあり、log(ログ)という記号で表されます。
例えば、指数は \(10^3\) (10の3乗)と書きますが、これは \(10 \times 10 \times 10\) のように、10(底)を3回掛けることを意味しています。
これに対して、対数は10を何回掛け算すると1000になるかを表しています。(この場合の1000を真数といいます)
10を3回掛け算すると1000になるので、\(\log_{10} (1000) = 3\) になります。

\(\log_{10}(1000)\) は3なので整数のみで表すことができますが、\(\log_{10}(1024)\) の場合は、3.010299957となり、整数部分と小数部分で表されます。
整数部分(3)を指標または標数といい、小数部分(0.010299957)を仮数といいます。
計算尺の対数計算では、この仮数を求めることができます

 

対数を求める

計算尺で対数を求めるには、赤枠部分のようにC尺の基線をD尺上にある真数に合わせると、対数の値が裏面のL尺上に出てきます。
下図は、真数を2とした \(\log_{10}(2)\) の計算をしています。

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答えは、そのまま計算尺を裏返して、カーソル線の位置にあるL尺の値です。(青枠部分)
大体0.3くらいということが分かります。
(実際の値は0.3010299957)

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